K-POP界は空前のミリオンセラーラッシュ! 新型コロナが影響…? 活況の要因とは・・

BLACKPINK(左からジス、ジェニー、リサ、ロゼ) COLUMN
BLACKPINK(左からジス、ジェニー、リサ、ロゼ)

今年、韓国音楽市場では異例のミリオンセラーが続出している。韓国の公認音楽チャートであるガオンチャートが集計したデータによると、去年はBTS(防弾少年団)「MAP OF THE SEOUL : PERSONA」(371万枚)の1枚だけだったミリオンセラーは、今年は最低でも7枚出ると予想されている。

今年の上半期に発売されたアルバムでミリオンを達成したのは、BTSの「MAP OF THE SEOUL : 7」(431万枚)、EXOのメンバー ベッキョンのソロアルバム「Delight」(102万枚)、SEVENTEEN「Heng:garae」(137万枚)の3枚。

下半期には、10月12日に「NCT 2020 RESONANCE, PT.1」でカムバックしたNCTがすでにミリオンセラーを達成。10月にカムバックしたBLACKPINK「THE ALBUM」SEVENTEEN「; [Semicolon]」も、予約注文数がすでに100万枚を超えミリオン達成が確実となっている。また、11月にはBTSもカムバックを控えており、ミリオン達成はほぼ確実だろう。

このように音盤販売の勢いが増しているのは、韓国音楽市場を大きく支えるK-POPの海外ファンの消費状況と、新型コロナウイルスの影響がかみ合わさって生まれたものだと、ガオンチャートのキム・ジヌ首席研究委員は分析している。

世界中にファンを持つK-POPアーティストだが、新型コロナウイルスの影響でワールドツアーができない状況が続いている。そのため、海外ファンの消費がアルバムに集中しているというのだ。

また、海外ファンの参加が難しかったファンサイン会や握手会も、「ヨントン」と呼ばれるビデオ通話によるオンライン形式に変わったことにより、海外ファンのアルバム購入を後押ししている。

しかし、ファンダムの大きさが音盤の販売量は必ずしも比例していないのも事実だ。9月22日にK-POP Radarが発表した「Twitterで最もツイートされたK-POPアーティストトップ10」にランクインしたGOT7MONSTA X。しかし、GOT7が4月に発売した「DYE」は44万枚、MONSTA Xが5月に発売した「FANTASIA X」は25万枚にとどまっている。

Twitterでもっともツイートされたアーティスト トップ10

Twitterでもっともツイートされたアーティスト トップ10

K-POP Radarを運営するSpace Odityの代表はこの結果について「オンライン上で好奇心を持ってファンになったとしても、実際に音盤を購入するに至るまでには時間が必要だ」と説明している。

こうしたデータから見ると、K-POPアーティストがミリオンセラーを達成するためには、韓国国内のファンだけでなく、海外ファンにも音盤を購入してもらえるるかが重要なポイントと言えるだろう。

思わぬ形で新型コロナウイルスの影響を受けているアルバムチャート。ミリオンの大台に乗せるには、ただ海外のファンを獲得するだけでは十分ではなく、いかに彼らに音盤を購入させるかが重要になってくる。運営側の力量が試されている。

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