K-POPの基礎知識⑤ SM、YG、JYP、HYBE…韓国の芸能事務所を知ろう! 4大事務所ってどこ? スタシってどの事務所? アイドルの所属事務所を一挙紹介

HYBE COLUMN
HYBE

K-POPアイドルにハマっていくと、だんだん他のグループが気になる。SM、YG、JYPは聞いたことあるけど…。そんな経験はありませんか? K-POPアイドルは新人としてデビューしてから通常7年間は同じ事務所で活動します。しかし契約満了時に、事務所を移籍することも珍しくありません。さらに、今のK-POP界はダンスチャレンジで色々なアーティストとコラボするなど、ますます事務所の垣根を越えて活躍するアイドルが広がっています。

K-POPファン歴が長い人であれば、「事務所箱押し」の人も珍しくありません。SM TOWNFNC KINGDOMように、事務所の所属アーティスト総出演のコンサートあるくらい。芸能事務所ごとにアーティストの特徴も違うので、ぜひ参考にしてみてください。

韓国4大芸能事務所

韓国の芸能事務所は、SMエンターテインメントYGエンターテインメントJYPエンターテインメントの3大事務所がトップスターを輩出してきた。最近では、HYBEが加わって4大芸能事務所と言われるようになり、多くのアイドルグループを成功させている。

SMエンターテインメント

SMエンターテインメント

SMエンターテインメント

SMエンターテインメント(通称:SM)は、SM帝国といわれるほどの超大手事務所。1996年にデビューしたアイドルグループH.O.Tを成功させ、韓国アイドル界の歴史を変えたとも言われている。その後、H.O.T.を中国に進出させ、北京でのコンサートを成功裏に納める。その後は2005年デビューのSUPER JUNIOR、2009年デビューのf(x)、2012年デビューのEXOなどに中国人メンバーを加入させ、中国市場にK-POPブームをもたらせた。

SMエンターテインメントは日本へのK-POPの輸出にも成功しており、韓国人歌手であるBoAを日本の音楽界でヒットさせた。この後に続くK-POP歌手の日本市場への参入を切り開いたと言っても過言ではない。以降も、2023年デビューの東方神起や2007年デビューの少女時代など日本での活動に力を入れ、『NHK 紅白歌合戦』にも出場させた。

2014年にガールズグループRed Velvetが、2016年にボーイズグループNCTが、2020年にガールズグループaespaが、2023年にボーイズグループRIIZEがデビュー。いずれも世界的大人気グループとなり、成功を収めている。現在まで続くK-POPブームを作り上げたのは、SMエンターテインメントであるとも言えるだろう。しかし、創業者のイ・スマン氏は2023年の経営権紛争によりSMを去った。

  • 設立:1989年2月
  • 設立者:イ・スマン
  • 所属アーティスト:BoA、東方神起、SUPER JUNIOR、少女時代、SHINee、EXO、Red Velvet、NCT、aespa、RIIZEなど

▼RIIZE

YGエンターテインメント

YGエンターテインメント

YGエンターテインメント

YGエンターテインメント(通称:YG)は、K-POPの元祖とも言えるソテジワアイドゥルのメンバーヤン・ヒョンソクが設立した会社。男性ソロアーティストSE7EN(セブン)の日本での成功を機に、日本市場へ進出。2006年にデビューしたBIGBANGと、2009年にデビューした2NE1(トゥエニィワン)の成功を受け、大手芸能事務所に成長した。その後も、2012年にAKMUを、2014年にWINNERを、2015年にiKONを、2016年にBLACKPINKをデビューさせ、韓国内外での大人気のビッグスターを輩出している。

2019年、BIGBANGのV.Iが関与したバーニング・サン事件や、iKONのB.Iによる違法薬物使用疑惑が浮上。それらの事件を受けてヤン・ヒョンソクらが代表から退任し、経営支援本部長だったファン・ボギョンが代表取締役に就任した。しかし2023年1月にヤン・ヒョンソクは総括プロデューサーとしてYGエンターテインメントに復帰した。

設立:1996年3月
設立者:ヤン・ヒョンソク
所属アーティスト:BIGBANG、AKMU、BLACK PINK、WINNER、TREASUREなど

▼TREASURE

JYPエンターテインメント

JYPエンターテインメント

JYPエンターテインメント

JYPエンターテインメント(通称:JYP)は、シンガーソングライターのパク・ジニョンが設立した会社。「真実、誠実、謙虚」をモットーにしており、NiziUを生んだオーディション番組『Nizi Project』は日本で大人気に。J.Y. Park(パク・ジニョン)は「理想の上司」とも言われ、彼の愛称である「餅ゴリ」は日本中に浸透した。

2008年デビューの2PMの成功を皮切りに大手事務所へと成長。2015年デビューのTWICEや2017年デビューのStray Kidsといったグローバルスターを輩出している。特にTWICEは日本人メンバー ミナ・モモ・サナが含まれていたことで、彼女達に憧れK-POPアイドルを夢見る日本人が急増。Billlieの日本人メンバー つきなど、TWICEに憧れて韓国へ渡った日本人アイドルは多い。

  • 設立:1997年4月25日
  • 設立者:パク・ジニョン
  • 所属アーティスト:J.Y Park、2PM、TWICE、Stray Kids、ITZY、NiziU、NMIXXなど

▼NMIXX

HYBE(前Big Hitエンターテインメント)

HYBE(ハイブ)は、作曲家のパン・シヒョクが、JYPエンターテインメントから独立してBig Hitエンターテインメント(通称:ビッヒ)を設立。BTS(防弾少年団)の成功で一躍大手事務所の仲間入りを果たした。BTSメンバーも株を保有しており、2020年10月に韓国取引所へ上場。2019年7月にSOURCE MUSICを、2020年10月にPLEDISエンターテインメントを、11月にKOZエンターテインメントを買収。これにより、GFRIENDSEVENTEENNU’ESTがBig Hitエンターテインメント所属となった。

2021年3月にHYBEへと社名を変更。Big Hitエンターテインメントに所属していたアーティストは、新レーベル「BIGHIT MUSIC」所属となった。2021年11月12日、新レーベル「ADOR」を設立し、SMエンタテインメントの元アートディレクターであるミン・ヒジンを代表取締役に選任。2022年にADORからガールズグループNewJeansをデビューさせた。

また、アメリカへの進出も積極的に行っており、2021年4月には「HYBE AMERICA」を設立。5月には、ジャスティン・ビーバーアリアナ・グランデが所属するイサカ・ホールディングスをHYBE AMERICAへ吸収合併した。日本に本社を置く、「HYBE JAPAN」からは&TEAMが2022年にデビュー。グローバル企業へと大きく成長した。

  • 設立:2005年2月1日
  • 設立者:パン・シヒョク
  • 所属アーティスト:BTS(防弾少年団)、SEVENTEEN、TOMORROW X TOGETHER、ENPYHEN、fromis_9、LE SSERAFIM、NewJeans、&TEAM、BOYNEXTDOORなど

▼BOYNEXTDOOR

その他の芸能事務所

資本金などでは4大芸能事務所には及ばないものの、その他の事務所からもトップスターを多く輩出している。特に最近の注目は、IVE所属のSTARSHIPエンターテインメントや、(G)I-DLE所属のCUBEエンターテインメント、ATEEZが成功を収めているKQエンターテインメント、iKONが移籍し話題となった143エンターテインメントなどがあげられる。

STARSHIPエンターテインメント

STARSHIPエンターテインメント

STARSHIPエンターテインメント

STARSHIPエンターテインメント(通称:スタシ)2008年1月、Big Hitエンターテインメント(現HYBE)から独立したソ・ヒョンジュにより設立。韓国のインターネットサービス会社カカオグループの系列である。2010年6月にデビューしたガールズグループSISTARが大ブレイク。その後、MONSTA X宇宙少女などを成功させた。現在、2021年にデビューしたIVEが『NHK紅白歌合戦』に出場するほどの人気を誇っている。

  • 設立:2008年1月
  • 設立者:ソ・ヒョンジュ
  • 所属アーティスト:MONSTA X、宇宙少女、CRAVITY、IVEなど

▼IVE

CUBEエンターテインメント

CUBEエンターテインメント(通称:CUBE)2006年にJYPエンターテインメントの元代表ホン・スンソンによって設立。当時の会社名は「株式会社エムディーフォー」。ガールズグループ4minute、ボーイズグループBEAST(現HIGHLIGHT)、ボーイズグループBTOBがヒットし、2015年4月に上場。

2020年2月、KOSDAQ上場会社であるVT GMPがCUBEエンターテインメントを買収。経営権を巡る社内の内部対立により、創設者のホン・スンソンが退社(現在S2エンターテインメント代表、KISS OF LIFEが所属)。同年8月には、BTOBのメンバーであるウングァンがCUBEエンターテインメントの理事となり、ファンの間で大きな話題となったが、2023年11月6日にBTOBメンバー全員が契約終了。また、PENTAGONのメンバー6人(ヨウォン、イェナン、ユウト、キノ、ウソク、ホンソク)も2023年に契約を終了した。

現在、(G)I-DLEが韓国で3曲連続のパーフェクト・オール・キルを達成するなど、大活躍しており、アメリカの主要チャート「Billboard 200」(アルバムチャート)で25位にランクインするなど、ワールドワイドの人気を誇っている。

  • 設立:2006年8月
  • 設立者:ホン・スンソン
  • 所属アーティスト:(G)I-DLE、LIGHTSUM、ミジウ(BTS J-HOPEの実姉)など

▼(G)I-DLE

FNCエンターテインメント

FNCエンターテインメント

FNCエンターテインメント

FNCエンターテインメント(通称:FNC)は、歌手のハン・ソンホが2006年12月に「フィッシュアンドケーキ・ミュージック(FNCミュージック)」を設立。2012年に社名をFNCエンターテインメントに変更。FTISLANDを成功させ、CNBLUEN.Flyingなどのバンドグループを多く輩出。初のガールズグループAOAの成功を機に、バンド以外のダンスグループSF9を2016年にデビューさせる。2014年12月にKOSDAQ上場。また、俳優を多数起用し、ドラマ制作に参加するなど活動の幅を広げた。

2019年にガールズグループCherry Bulletが、2020年にボーイズグループP1Harmonyが、2023年にボーイズバンドHi-Fi Un!cornとボーイズグループAMPERS&ONEがデビュー。今後の活躍が期待される。

  • 設立:2006年12月
  • 設立者:ハン・ソンホ
  • 所属アーティスト:FTISLAND、CNBLUE、N.Flying、SF9、Cherry Bullet、P1Harmony、チョン・ヘイン、ロウンなど

▼P1Harmony

RBW

RBW

RBW

2010年3月、作曲家のキム・ジヌキム・ドフンファン・ソンジンキム・ヒョンギュなどプロデューサーたちによってRainbow bridge Agencyが設立される。2014年6月にデビューしたMAMAMOOが「新人らしくない新人」などと報じられ、その実力の高さで一躍人気グループとなった。

2015年3月、B1A4が所属するWAエンターテインメントを吸収合併RBWに社名を変更した。その後、WAエンターテインメントからOH MY GIRLONFを輩出。2022年1月にはKARAKARDを有する老舗芸能事務所DSPメディア買収・合併。2019年にボーイズグループONEUSが、2021年にガールズグループPURPLE KISSがデビュー。着実に人気を伸ばしている。

  • 設立:2010年3月
  • 設立者:キム・ジヌ、キム・ドフンら
  • 所属アーティスト:MAMAMOO、KARA、OH MY GIRL、ONF、ONEUS、PURPLE KISSなど

▼PURPLE KISS

KQエンターテインメント

KQエンターテインメント

KQエンターテインメント

2013年1月、Block Bが所属事務所スターダムエンターテインメントとの専属契約効力停止を求めて、ソウル中央地方裁判所に申請。スターダムエンターテインメントは新たに設立されたマネジメント会社「セブンシーズンズ」に、メンバーの専属権を移譲しBlock Bと和解。そのためセブンシーズンズは長らくBlock Bだけの芸能事務所だったが、2016年に最初の練習生である現ATEEZのホンジュンが入社し、同年4月に「KQエンターテインメント」に改名。「セブンシーズンズ」はKQエンターテインメント傘下レーベルとして存続。

2018年10月にボーイズグループATEEZがデビュー。着実に人気を伸ばし続け、2021年9月にはアメリカの主要チャート「Billboard 200」に初ランクインするなど、グローバスな成長を成し遂げ「中小事務所の奇跡」とも言われるほどに成長。2023年にはボーイズグループxikers(サイカース)がデビューした。

  • 設立:2013年8月
  • 所属アーティスト:ATEEZ、xikersなど

▼ATEEZ

ISTエンターテインメント

ISTエンターテインメント

ISTエンターテインメント

2011年1月に、CUBEエンターテインメントの子会社「A CUBEエンターテインメント」として設立。2011年4月にガールズグループApinkがデビュー。2015年11月、LOENエンターテインメント(現:カカオエンターテインメント)が「A CUBEエンターテインメント」の株式の70%を取得。2016年3月、CUBEエンターテインメントから独立。社名を「Plan Aエンターテインメント」に変更。

2016年11月ボーイズグループVICTONがデビュー。2019年4月にFAVEエンターテインメントを吸収合併し、「Play Mエンターテインメント」へ社名変更。2021年11月、THE BOYZらが所属するCre.kerエンターテインメントと合併し、社名を「ISTエンターテインメント」としてスタートした。

  • 設立:2021年11月
  • 所属アーティスト:Weeekly、THE BOYZ、ATBOなど

▼THE BOYZ

Fantagio

Fantagio

Fantagio

韓国の芸能企画会社サイダースHQ(現iHQ)に勤務していたナ・ビョンジュンが、2008年9月に「NOAエンターテインメント」として設立。2011年6月に「Fantagio」へ改名した。2016年2月にボーイズグループASTROがデビュー。デビューミニアルバムは、アメリカ ビルボードの「ワールド・アルバム・チャート」で6位になるなど好調なスタートとなり、ASTROは一躍スターダムに駆け上がった。

しかし、2016年10月に中国の投資集団JCグループの韓国支社株式会社ゴールドファイナンスコリア株式の50%を買収。その後、創設者のナ・ビョンジュンが解任された。2017年にはガールズグループWeki Meki(ウィキミキ)がデビュー。FantagioはK-POPアイドルだけでなく俳優も多く所属し、ドラマ制作事業も展開している。

  • 設立:2008年9月
  • 設立者:ナ・ビョンジュン
  • 所属アーティスト:ASTRO、Weki Mekiなど

▼ASTRO

143エンターテインメント

143エンターテインメント

143エンターテインメント

2020年にヒップホップデュオYMGAの元メンバーであるDigital Mastaが設立Kep1erのメンバーであるマシロイェソが所属する小さな事務所だったが、2023年にiKONがYGエンターテインメントから移籍し、一躍、注目を浴びた。他に、2022年デビューのLIMELIGHTが所属している。

  • 設立:2020年6月
  • 設立者:Digital Masta
  • 所属アーティスト:iKON、LIMELIGHTなど

▼iKON

YUE HUAエンターテインメント

YUE HUAエンターテインメント

YUE HUAエンターテインメント

YUE HUA(ウィエファ)エンターテインメントは、中国の北京に拠点を置く、多国籍芸能プロダクションである。中国の芸能プロダクションでは初めて韓国に大型支社を設立。中国でトップクラスの人気を誇る王一博(ワン・イーボー)が所属するボーイズグループUNIQの2014年デビューを機にK-POP界に進出。2016年にSTARSHIPエンターテインメントからデビューした宇宙少女は、YUE HUAエンターテインメントとの共同ガールズグループだった(YUE HUA所属の中国人メンバーらは現在脱退)。

『BOYS PLANET』にYUE HUAエンターテインメント多数の練習生が出演し、高い実力を見せつけたことで大きな話題となった。最終的に、キム・ギュビンハン・ユジンジャン・ハオリッキーが、ZEROBASEONEのメンバーとしてデビューしている。また、2019年にデビューしたEVERGLOWは欧米を中心に人気を誇り、アメリカのiTunes K-POPソングチャートで1位を誇るなど、グローバルに成功を収めている。

  • 設立:2009年6月
  • 所属アーティスト:UNIQ、EVERGLOW、TEMPESTなど

▼ZEROBASEONE

Woollimエンターテインメント

Woollimエンターテインメント

Woollimエンターテインメント

2003年に音楽マネージャー出身のイ・ジュンヨプが設立。2010年にデビューしたボーイズグループINFINITEが大ブレイク。主要株主はSMエンターテインメントの子会社であるSM C&C。一時期、SMエンターテインメントの傘下レーベル「Woollimレーベル」として運営されていたが、2016年6月に再び独立。関係会社となった。現LE SSERAFIMのメンバー キム・チェウォンはかつてWoollimエンターテインメントに所属していた。

  • 設立:2003年9月
  • 設立者:イ・ジュンヨプ
  • 所属アーティスト:INFINITE、LOVELYZ、Golden Child、Rocket Punch、DRIPPIN

▼Golden Child

ATTRAKT

ATTRAKT

ATTRAKT

2022年11月にデビューした4人組ガールズグループFIFTY FIFTYが、「Cupid」でK-POP史上最速(デビューから4か月)で米ビルボードのメインチャート入りを果たした。続いてビルボード グローバルチャートで1位を記録し、BTSBLACKPINKに続く史上3組目の快挙を達成。「中小企業の奇跡」と言われた。

しかしその後、FIFTY FIFTYのメンバーが、所属事務所ATTRAKTを相手取り、専属契約の効力停止を求め提訴。泥沼の法廷闘争へと進んでしまった。しかし2023年10月、メンバーのキナは立場を変え、仮処分抗告を取り下げてATTRAKTに戻った。他のメンバーはATTRAKTから契約を解除され、惜しくもFIFTY FIFTYは事実上の解散となった。

ATTRAKTは今後、韓国のテレビ放送局 JTBCとタッグを組み、新ガールズグループを誕生させるオーディション番組を制作するという。

▼FIFTY FIFTY

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