K-POPを「別枠」扱いするのは差別!? BTSがアメリカで賞を獲っても喜べない理由 …開催前から物議を醸すMTV VMAsの真価とは

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BTS(防弾少年団)、Luis Fonsi

BTSが今年も、8月26日にアメリカで開催されるMTV Video Music Awards (通称VMAs)に参加する。

VMAsは、米音楽専門放送局のMTVが主催する音楽の一大アワード。BTSは過去2年、同アワードに参加。2017年は「トップ・ソーシャル・アーティスト(Top Social Artist)」部門を受賞。2018年は「トップ・デュオ/グループ賞」と「トップソーシャルアーティスト賞」の2部門を受賞する快挙を成し遂げた。

そして3年連続3回目の参加となる今回、アメリカでも絶大な人気を誇るBTSは「ベスト・コラボレーション」、「ベスト・アート・ディレクション」、「ベスト・コレオグラフィー」、そして「ベスト・K-POP」の4部門にノミネートされた。

世界を代表する人気アーティストがひしめく中、4部門にノミネートされるということはすごい偉業であるといえる。しかし一方で、BTSが最優秀ビデオ賞、最優秀男性ビデオ賞といった主要部門にはノミネートされなかったことで、ファンの不満が噴出している。

また今回ノミネートされた賞のうち、「ベスト・K-POP」は1984年から開催しているVMAsが、今回、新設した部門だ。そもそもK-POPは、HIP HOPやR&Bのような音楽の“ジャンル“ではない。しかし今回、VMAsはK-POP部門賞を新設し、BTSを始めとして、BLACKPINK、EXO、TXTといったK-POPアーティストをノミネートしたのだ。

このように「ベスト・K-POP」部門を設立し、K-POPアーティストをある意味「別枠」にするかのような扱いは、一部ファンの間で人種差別ではないのかと議論されている。この一件に関し、BTSのオタクだと称する韓国のユーチューバー「ドックPD」の見解をシェアしよう。


ドックPDは、VMAsが過去にも人種差別的な行動を取ったことがあると話す。

2017年、プエルトリコ出身の歌手Luis Fonsiの「Despacito(デスパシート)」が大ヒット。この曲は、スペイン語の歌だ。

Luis Fonsi Despacito

 

このミュージックビデオ(MV)は、2017年当時のユーチューブの最高視聴記録を更新するほどの人気を得た。現在は63億回も再生されている。

この授賞式は基本的にミュージックビデオの功績を称える祭典だ。これほどの再生回数なら主要部門の賞を獲得して当然だ。しかし、VMAsが彼らに贈った賞は、今年の夏の曲という意味の「ソング・オブ・ザ・サマー」だった。

「全世界で大ヒットしたにも拘わらずスペイン語の歌だからと特別賞を受賞したのです」(ドックPD)

VMAsは、この受賞結果ついて「彼らは自身のチャンネルでのMV再生が少ない。スペイン語の原曲をジャスティン・ビーバーが英語でカバーした方がストリーミング数が多い」と、彼らが主要部門で受賞しなかった理由を説明した。

▼Justin Bieber Despacito

なんともわかりにくい理由で差別を否定するVMAsだが、2017年よりもさらに遡ると、あのマイケル・ジャクソンも黒人アーティストだという理由で差別されたことがあるそうだ。

今回、BTSがノミネートされた4つの章のうち、本賞に値する賞は「ベスト・コラボレーション」のみ。現在の彼らの人気から考えると、4つのうち最低一つ以上は賞を受賞すると思われるが、もし受賞したとしても、ファンは素直に喜んでよいものなのだろうか?

2019年VMAsは、8月26日、アメリカ・ニュージャージーにあるプリュデンシャル・センターにて開催される。

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